お役立ち情報 #64「名寄せ処理」をわかりやすく解説

「名寄せ処理」をわかりやすく解説します

昨今、「相乗りタクシー」の解禁に向けての動きが報道されていますね。
タクシーは1つの運送契約で1回の運送しかできないので、法律を変えなければ解禁できません。
「知らない人と一緒に乗るなんて、ぜったい嫌」とかいう議論は別の機会にするとして、「相乗りタクシー」が可能になれば、タクシー代金が節約できることと、混雑の緩和になるのではないかと言われています。

同じ場所(方向)へ届けるのなら、一緒に乗せえちゃえば安上がりだし、配送(配達)する労力も減るし、という発想は「名寄せ処理」と似ているのです。

そして今回は、通知業務における「名寄せ処理」をわかりやすく説明いたします。

相乗りタクシー

「名寄せ処理」は経費の節約

7月4日に、第25回参議院議員通常選挙の公示がありましたね。
選挙入場券は、18歳以上の選挙権のある人に送付されます。
この選挙入場券を個人ごとに、ハガキで郵送すると郵便料金が高くなります。
家族で同居している人をまとめて、世帯単位で封書で送付すると、経費を節約できます。

ある市の18歳以上の人口を5万人、世帯数を2万5,000世帯として、おおよその試算をすると、

個人ごとにハガキで郵送した場合の郵便料金は、
50,000 × 62円 = 3,100,000円

これを世帯ごとにまとめて、封書で郵送した場合の郵便料金は、
25,000 × 82円 = 2,050,000円

となって、1,050,000円の経費を節減できます。

(注)実際の選挙入場券の郵送方法は各自治体がより良い方法を選定していますので、必ずしもこの方法とは限りません。

このように、通知業務における「名寄せ処理」とは、同じ種類の通知文書を送付先の住所ごとに集めて郵送する方法のことを言います。

「名寄せ処理」の寄せ方(まとめ方)としては、
・事業主名でまとめる
・世帯主名でまとめる
・個人名にまとめる
といった方法があります。

事業主名にまとめる「名寄せ処理」

「市県民税特別徴収」は、会社が従業員の市県民税を立て替えて納める制度です。
自治体は年に一度「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収税額の決定・変更通知書」を会社の事業主宛に送付して、その市町村から通勤している従業員に配布してもらいます。
会社から見れば、各地の市町村から「市県民税通知書」が送付されてきて、それを従業員に配布します。

自治体は居住者のデータベースから事業主コードごとに抽出した市県民税のデータを通知書にプリントした上で事業主ごとにまとめて郵送する作業を行います。
とても大量の処理で大がかりな封入作業となりますので、当社のような専門会社へ、プリント作業から封入処理、郵便局への差出代行までを委託します。

市県民税特別徴収の処理

世帯主名でまとめる「名寄せ処理」

「国民健康保険の保険証」などを交付する場合は、自治体が被保険者へ保険証を送付します。
同じ住まい(住所)に複数人の被保険者がいる場合に、名寄せ作業が有効です。
自治体は国民健康保険の被保険者のデータベースから世帯主ごとに抽出した被保険者証情報を保険証にプリントした上で世帯主ごとにまとめて郵送する作業を行います。

国民健康保険の保険証の処理

個人名にまとめる「名寄せ処理」

「請求書」を発行する場合には、各企業やカード会社が購入者に「請求明細書」を併せて送付します。
購入者によっては、 請求明細書が1枚ですむ場合もありますが、複数枚にわたる場合もあり、枚数が一定ではありません。

請求書の処理

1枚ですむ場合には、圧着ハガキ(ハガキの郵便料金)で郵送し、複数枚の場合には封書で郵送するという、とても経済的な方法を採用されているケースもあります。

お問い合わせバナー

当社で実施した場合の検査方法

検査方法(1)封筒窓の撮影検査(※)

封入する枚数を分母とし、封入の順番を分子となる分数の形でプリントします。宛先となる名前(事業主名など)を1枚目となるような並び方にします。
封入後の窓あき封筒の窓から見える分数の分子が1(事業主名など)となるのが、正しく封入されている時です。4枚入りの場合だと1/4。5枚入りの場合だと1/5といった具合です。
封筒の窓をカメラが写して検査していますので、分子が1になっていない場合には、即時警告を発信します。

(※)色々な方法がありますので、その中の一例です。

窓撮影
検査方法(2)厚み検査

Aさんの世帯人数が3人、Bさんの世帯人数が2人だった場合、封入される通知書の枚数が、宛先ごとに変化します。

当社では、封入処理をする前に封筒、通知書、同封物など使用するものの厚みを計ります。

厚み計測

封入用のバーをプリントし、それを封入封緘機が読み取ります。
バーの組み合わせによって、封入の名寄せの開始、名寄せの終わり、同封物の有無などを封入封緘機に指示します。
このバーにより、封入する枚数がわかります。

封入用バー

封入封緘機に付設している厚み検査装置が、枚数の厚みを検知し、許容範囲に入らない時には、機械が停止し、許容外品をエラー品ボックスへ振り分けます。

当社では、(1)の 封筒窓の撮影検査 と併せて、より精度高い検査を行っています。

検査方法(3)重量検査

封入処理をする前に封筒、通知書、同封物など使用するものの重さを計ります。

この方法は、あらかじめデータを封入枚数ごとに振り分けておきます。1枚封入、2枚封入、3枚封入、……、と作業自体を分けておきます。
それぞれの封入作業は封入枚数が一定ですので、封入後の封筒の重量も一定です。
封入封緘機に付設している厚重量検査装置が、重量を計測し、許容範囲に入らない時には、機械が停止し、即時警告を発信します。

当社では、(1)の封筒窓の撮影検査、(2)と厚み検査と併せて、より高い精度の検査を行うことが可能です。

(※)お客様が名寄せ用の分数データをご準備いただきます。

(注)検査につきましては、プリンターフォント、用紙の種類などにより検査ができない場合もございます。

お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

宮内 みすず

株式会社コーユービジネス 関西営業部

「相乗りタクシー」はちょっと抵抗があるかも。
バスは元々相乗りだけど、大丈夫。座席がたくさんあるからかな。

「バス」は「オムニバス(乗合馬車)」を省略した言葉なんだって。
「相乗りタクシー」になった時点で、それって「バス」なのかも。
大きさもマイクロバスくらいにしたら、いいんじゃないかな。

それだったら、みんな利用しようって思うかも。
これって、安倍首相に提案すればいいのかな。