明細書は、「給与明細書」「請求明細書」「カードご利用明細書」「通話料明細書」など様々です。
これらの通知文書をもっと安価にお造りする方法があります。
今回は、「ドライシール封筒加工」という世間であまり知られていない方法をご紹介いたします。
ドライシール封筒加工とは
まず、加工前の状態をご覧ください。
明細書欄と封筒の宛名面が同じ紙面に配置されています。
明細データと宛名データを同時にプリントいたしますので、宛名間違いというヒューマンエラーは発生しません。
明細書部分の周囲に黄色いラインが囲むように配置されています。ここに感圧糊を塗布しています。 黄色いラインは折った時に重なり合うように設計されています。
感圧糊の特徴は糊と糊を重ね合わせて強い力でプレスすると粘性が発生して接着するという性質があります。(感圧糊には、接着したあとで、剥がすことが可能なタイプと剥がせないタイプがあります。ドライシールで利用する糊は剥がせないタイプです)
加工方法
⑴台紙を製造します
⑵宛名と明細をプリントします。ドライシールの名前の通り、糊部は乾いていますので、プリンター内部を汚したり、傷をつけたりすることはありません。
⑶圧着加工機で、Z型に折って封筒の形にします。
⑷圧着加工機内で圧力をかけて、糊部を接着させます。
⑸マージナル部分(両端のスプロケットホールがある部分)をスリットします。
⑹剥離検査をした上で問題がなければ、ご指定の郵便局に搬入し郵送手続きをします。
費用の比較
作業内容 | お客様(社内) | ドライシール(外注) |
用紙代 | ○ | ○ (高目) |
封筒代 | ○ | 不要 |
プリント代 | ○ | ○ |
封入費用 | ○(人件費) | 不要 |
加工費用 | 不要 | ○(機械費)(安目) |
郵便料金 | ○ | ○ |
合 計 | 高い | 安い |
※外注の場合、デリバリー費用等が発生しますので、少量の場合は高くなることがあります。
お客様が社内でプリントしたい場合
ドライシールの台紙をA4サイズに仕上げることで、お客様でプリントが可能です。
オレンジの範囲内にプリントして頂きます。その後、Z型に折ってプレス加工により封筒に仕上げます。
ドライシール(感圧糊)のご注意点
- 保管場所は屋内で湿度の変化の少ないところでお願いします。
- 感圧糊は外気に触れ酸化すると接着力が低下します。
- 感圧糊は紫外線に当たると接着力が低下します。
- 感圧糊は湿度が高いと接着力が強くなり、乾燥すると弱くなります。
- ヒートロール方式などのプリンターは使用しないでください。 高い熱を与えると接着力が若干低下します。
- 感圧糊の消費期限は6ヶ月とされています。お客様の環境に合わせて、半年で使用されたり、1年間で使用されたりしています。
今回は、「ドライシーラー」を案内させていただきました。
はがきサイズにすれば、はがきの郵便料金で郵送できそうですが、
今回の様式は周囲を接着させる方法ですので、はがきには該当いたしません。
中に接着しない部分があると、それは封書に該当するからです。
他の印刷会社でもよく間違われますので、念のために。
大庭 克俊
株式会社コーユービジネス 本社営業部
「ドライ」は不思議なコトバ。
エアコンや洗濯機なら乾燥という意味。
ところが、ビールになると「辛め」っていう意味になります。
「ドライ」な性格といえば、感情に流されない性格。
当社は「ドライ」な会社ではなく
いつも「トライ」する会社です。