「色」にちなんだクイズから。(ちょっと、難しいですよ)
ヒント1「東京」。
ヒント2「青色、赤色、黄色、白色、黒色の5色」。
ヒント3「黒と白はなじみがあって、黄は複数あります。」
この3つのヒントから導きだされる答えは何でしょうか?
では、答えは文末で。
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「今年の流行色は○○色」というのを耳にしますが、あれって誰がどんな風に決めているのでしょうね。
統計調査でもしている人がいるのかなって、何気に思っていました。だって、誰かがテキトーにエイヤって決めたりして、みんなが踊らされているのだったら嫌ですよね。
流行する色を予測するなんて、天気予報よりも難度が高いスキルがきっとそこにはあるのかも知れません。
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さて、調べてみましたら、インターカラー(国際流行色委員会:INTERNATIONALCOMMISSION FOR COLOR)という国際的な機関が存在することが分かりました。パリに本部があって、年に2回、2年先の流行色を提案しているそうです。
年に2回っていうのは1月と7月、春夏用の色と秋冬用に色を分けているんですね。今年で51年目だそうで、半世紀を活動してきたことになります。
流行色が決まるまでの流れがあるようです。
まず、2年前に会議を行います。つまり、毎年会議をしているわけですね。インターカラーには発起国の日本、フランス、スイスを併せて、世界の14カ国が加盟しています。日本からは一般社団法人 日本流行色協会:JAFCAが参加しています。
まず、各国が提案色を持ち寄ります。生活意識の変化やテイストがそれぞれ違いますから、この段階でも混乱するんじゃないかって想像します。中国の方はどんな年でも「赤色」が好きそうだし、ってこれは偏見ではなくて、生まれた時から赤色に「幸せ」が刷り込まれていますからという意味で。加盟国がヨーロッパ圏、アジア圏が中心となっているので、まだ助かっていますが、メキシコやブラジルの原色好きの国が参加していたら、もう大変かも知れません。
風土が違えば、色彩感覚も国によって違います。太陽の角度がその国の色彩感覚に影響するなんて言われています。可視光線を受け取る瞳にある受容体の傾向が変わるからです。
赤道に近い国は原色を好む人が増えるのは、ビビットトーンに敏感になるからです。
もし、赤道から遠〜い、エスキモーの人がインターカラーに参加していたとしたら、昨年は「すっきりとした白」を主張したんだけど、最近は地球温暖化で「透明感のある白」を求める傾向があるんだなぁ。「やっぱり白かよっ」なんて感じになるのでしょうか。
つまりは、色彩感覚の近い国、太陽の角度が近い国が集まった会議でなければ、成立しないということだと思います。(勝手な解釈ですが)
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インターカラーで協議して決める段階は、まだ方向性の段階です。次の時代のムードを予測して、イメージとそのカラーサンプルで表現されたものを決定するそうです。
それを各国の専門機関(日本だと一般社団法人 日本流行色協会:JAFCA)が持ち帰ります。実シーズンの1年半くらい前に、各社から集まった専門委員とともに、日本国内市場向けのJAFCAカラーを選定します。
1年くらい前に、各メーカーが商品企画を開始、デザイナーズコレクションが世界で開催されます。各メデイアがその動向を見て、今年の流行色を発信します。
一般の人にカラー情報が届くのは、実シーズンの半年前くらいです。
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JAFCAが選んだ日本の2014年の秋冬レディースカラーは3つ。
消え入るようなというテーマ:柔らかな色彩に白やグレーといったニュートラルカラーを加えたような優しい色。
夜想曲:やや明度を上げたダークカラー、ベージュや光沢感で変化を付けてエレガントな雰囲気。
早く活発なテンポ:ビビッドからストロングトーンにゴールドなどでコントラストを効かせたボヘミアンテイスト、またはロックテイスト。
とまあ、文字だけ読んでも、あまりイメージできないですよね。
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インターカラーとは違って、独自の路線を進めているのがアメリカのパントン社:Pantoneです。
パントン社のスタートは1963年に印刷やプロダクト用に開発された色を指定するための仕組み(色見本帳)でした。
2000年からファッションを中心としたトレンドカラーブック「パントン・ビュー・カラープランナー」の発刊を始めます。
2004年に中国テキスタイル情報センターがパントンと提携して中国の国家的カラーシステム構築を開始します。
2007年にソフトバンクモバイル株式会社がパントンとコラボし、PANTONEケータイを発売しています。コマーシャルでも見ましたよね。
そんなパントン社が毎年トレンドカラー「The Color of the Year」を発表して、ファッション界のみならずインテリア業界などから注目されています。
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2014年にパントン社が選んだ流行色は「ラディアント・オーキッド:Radiant Orchid」でした。アカバナ科の植物フクシアをイメージした色で、ピンクとパープルが調和して、喜びや愛情、健康を纏うカラーです。「Radiant Orchidは色相環のなかでも目を引き、想像力をかき立てる色。現代、ますます価値が高まるクリエイティビティやオリジナリティの拡大を促す色」だと説明されています。
どこの国とも話し合わずに世界のトレンドカラーを決めちゃうのはアメリカの会社らしいですね。
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トレンドカラーや流行色は、高度成長期の大量消費の時代のなごりのような気がするのは、私だけでしょうか?
最も活用していたのは、実は衣料メーカー側で、消費者の好みを統一化できて、お陰で不良在庫を増やさなくて済む便利な仕組みだったのではないかと思います。
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「いろはにほへとちりぬるを」って。
色は鮮やかでも散ってしまうのが定め。浅き夢の時代が終焉を迎えました。消費者も色々ならば、人生だって色々、咲き乱れなければいけません。ナンバーワンにならなくてもいいってスマップだって言っていたし。それぞれが自分の色を見つけていく、自分探しの時代となった今、製造側にとってはリスクが増えて、難しい状況になったように思えます。
暗い話になってしまった、東京の記事監督が好きな方の、あっちの「色」をテーマにしておけば良かった〜。(次回はちょっと、くだけようかな?)
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では、クイズの解答です。
答えは「不動尊」です。(難しすぎるって、怒らないでね)
目白不動尊、目赤不動尊、目黒不動尊、目青不動尊、目黄不動尊の各不動尊のことを江戸五色不動と呼ばれています。江戸幕府3代将軍・徳川家光が大僧正・天海の建言で、江戸府内から5箇所の不動尊を選んで、天下太平を祈願したことに由来するといわれています。目白と目黒は地名としてよく知られていますね。目黄不動尊は数カ所存在するそうです。