これまでZ-CARD™は避難マップや災害時の初動マニュアルまたは観光用マップ、イベント会場案内など多方面でご利用頂いてきました。
そして、これらに共通して求められる機能は耐久性にすぐれていること。
避難マップや初動マニュアルが訓練時に使いすぎて、いざ本番の時に使えないというようなことは決してあってはなりません。
観光用マップもしかり、雨で破れて使えなくなった、では役に立ちません。
これまでにも、こうした想定内で、丈夫でしかるべく機能するために、ご要望に応じて、特殊な原紙を用意してまいりました。
例えば、耐水性に優れた用紙として使用してきましたのが、「オーパ紙(日本製紙)」。紙の両面に薄い樹脂膜を貼った構造になっていて、フィルムと同じくらい水に強い原紙です。丈夫なうえにZ-CARD™に使用できる条件として、当然、折り加工も可能です。
さらに、先頃より当社でテスト運用していますのが、「ストーンペーパー」です。これは名前の通り、石を原料とした原紙です。石から抽出した無機鉱物粉末(石灰石と合成樹脂高密度ポリエチレンが主原料)から作られた合成紙ですので、森林資源を保護できるという地球環境にも優しい紙材です。
水分を吸収しませんので、水で破れるといった心配が要りません。
当社における印刷適正試験にも合格し、折り加工も問題なく行うことができました。
普通紙よりもやや重いという特徴がありますので、仕上がったZ-CARD™を左右の手で持ち比べてみると、どちらがストーンペーパーかが分かるくらいです。
当社でZ-CARD™に仕上げたサンプルがございますので、ご興味のある方はお申し出ください。
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そして、さらに当社が今関心を寄せている新技術が、「AR(Augmented Reality)」。直訳すれば「拡張現実」。何やら難しそうな名前です。
最近ちらほらと目にすることがあるかと思います。
主にスマートフォンでAR用のアプリを利用し、それを通して特定の画像を見ることで、現実にはそこに無い画像や情報が重ねて見えるという技術です。
例えば、IKEAさんが実際に作ったカタログでは、そこに印刷されている「マーカー」と呼ばれる登録画像を自分の部屋の床に置いて、スマートフォンを通して見るとそこに家具が立体となって見えることで話題になったりしています。
「マーカー」が要らないタイプのものもあるそうです。「マーカーレス型」と呼ばれるそうですが、現実の環境やそこにある物体(製品やポスター、看板など)を認識することで、そこに情報を重ねて見せるという方法です。
また、「ロケーションAR」というタイプもあって、これは位置情報を認識してそこに見える景色に情報を重ねるというものだそうです。
この分野は奥が深く、飛躍的に研究が進んでいる技術です。
今はプロモーションツールやエンタテインメントツールに利用され始めていますが、Z-CARD™に組み込んで行くことで、地図上に様々な情報を展開させることで、観光に利用することも可能です。避難経路を重ねて見せたり、被害のシュミレーションを見せることで、防災に利用できたりと様々な可能性が見えてきます。
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Z-CARD™に組み込めそうな新技術はこれからも色々出てきそうです。
まだまだ楽しみは、これからかもしれませんね。