株式会社コーユービジネスは、創業60周年を迎えました

60周年を迎えることができましたのは、ひとえにお客様のご支援とご厚誼の賜物と深く感謝しております。

創業カウントダウン

1960年に当社の現名誉会長　森内康雄が個人経営によるコーユーセールズを創業いたしました。

当時販売していた「伝票発行機」

明くる1961年はソビエト連邦の飛行士ガガーリンが人類初の宇宙飛行を成功させ、世界が熱狂した年でした。
同年、森内はガガーリンに勝る強い気持ちで株式会社コーユービジネスを設立し、前社の事業を継承いたします。

コーユービジネスという社名は創業者　森内康雄のファーストネーム「康雄」の音読み、いわゆる有職読み（ゆうそくよみ）です。
「ビジネスフォーム」という業態を名前に付けるのが一般的ですが、敢えて「フォーム」を外し、コーユービジネスとしました。
フォームという業態にとらわれず、様々なビジネスサービスを巾広く提供したいという思いが森内康雄にありました。

そんな創業者の先見性が明らかとなるのは何年も経ってからのことです。

情報技術の発展とともに

情報産業は米ソの宇宙開発競争で著しく発展します。

IBMの特大コンピュータや富士通のワードプロセッサーの時代を経て、官公庁や大手企業はホストコンピュータで基幹業務の処理を行うようになります。
オフィスコンピュータの普及にともない、ビジネスフォームの需要は高まります。
そして当社は、官公庁様の収税用帳票印刷を請け負います。

1973年のオイルショックで原紙供給不足に陥った時には、従業員全員のしなやかな対応により、乗り越えることができました。

1990年代は、ダウンサイジングの時代となり、オフィスコンピュータはパーソナル化します。
ネットワークシステムが普及しますと情報の乗り物は紙媒体から電子媒体へと切り替わります。
そして、ビジネスフォームの需要は下降期へと向かいます。

当社は、新規サービスとして、データプリント業務を手掛けます。
そして、大手企業様の請求書の発行業務、保険会社様の通知文書などを受託します。

個人情報保護による技術の向上

2000年を過ぎると、世の中で個人情報保護の意識が徐々に高まります。
当社は、プライバシーマークやＩＳＭＳの外部認証をいち早く取得し、厳格な機密処理と高度なプロセス管理の体制を構築しました。

機密処理に必要な厳重なセキュリティシステムを備えたデータ処理センターを大阪と東京と九州に開設し、通信システム、プリント機器、封入処理機、メーリング加工機などの通知業務関連の設備を充実させました。

今の大阪サポートセンター

振り返れば、長年に亘る実務の中で御得意様からご指導を頂戴し、その積み重ねが有益な人材教育となり、当社の筋力が鍛えられましたことが誠にありがたく、貴重な財産となりました。
そうして、熟練者を有し、データプリント処理なら自信を持って任せて頂ける企業へと成長いたしました。

マジシャンが発見したモノ

新商品の獲得に、こんな話がございます。

森内康雄が渡欧する際の機内で、前のシートの背のポケットにカードサイズのパンフレットを見つけました。
広げてみるとA4サイズになり、閉じるためのカード型の厚手の表紙が表と裏に貼られています。
「Ｚ-ＣＡＲＤ®」との出会いでした。
人前で手品を見せることを趣味とする森内康雄は、お客様に小さな驚きと感激が与えられる商品になるとワクワク。
すぐにイギリスの企業へ交渉・契約し、販売権を得ます。

オーストラリアで製造しているため、運賃が高くなること、納期が柔軟に対応できないことが難点でした。
これを解決すべく、再度交渉し製造機を導入し、製造権を取得。
そして、当社は機械により大量製造が可能となり、高品質な製品を経済的な価格で安定供給ができるようになりました。

写真はA2サイズにまでひろがるタイプ

「Ｚ-ＣＡＲＤ®」は、情報量が豊富なうえ、ポケットに入るサイズに折りたためる捨てられない画期的な情報ツールとして高い需要が続いています。
横に屏風折り、縦にＺ折り、丈夫な表紙が付いた形状です。コンパクトなので保持率が高く、キャンペーンやイベントに最適です。
すぐに取り出し広げて見られる便利な情報ツールで、応用範囲が広いツールとして認知が拡大しています。

取扱説明書・商品紹介・会社案内・交通案内・施設のロケーションガイド・クーポン・観光マップやイベントプログラムなどの用途に利用され、最近では特に防災初動マニュアルとして注目されています。

時代に合わせた業態の変化

当社はデータプリント業務が伸張し、印刷会社というステージから新たなステージへと業態が変化します。
データプリント関連技術はより高度化し、お客様のキャンペーン業務のエンジン部分を担い、応募の受付事務局や抽選・賞品発送業務とビジネス領域が拡がります。

個人情報を守りながら通知する技術も向上し、圧着はがきのカール防止といった仕上がりにまでこだわりを持ち、ただの加工に終わらせないのが当社の美学です。

さらには、市県民税特徴通知書にマスキングを施して機密情報を守る新たな製品を自治体様に提案し、守秘意識の高まる時代に相応わしいと高く評価して頂いています。

災害とBCP施策にむけて

日本は大きな災害が、場所を変えては発生しています。
企業にとって事業を継続することの重要性を強く認識し、気を緩めることのできない時代となりました。

当社の主軸となりますデータプリント業務は、東京、大阪、九州にある同じく高度な安全体制のデータ処理センターが相互にバックアップし、BCP体制を実現しています。
印刷業務は、当社と株式会社九州コーユーが連携し、グループ内での体制が整っています。

働き方改革の時代へ

2019年、「働き方改革」のスタートは、全ての企業が限られた人材、限られた時間の範囲でいかに効率的に働くかを検討する契機でした。
当社のBPOサービスは、お客様の従業員を副次的で手間の要する業務から解放し、主業務への注力に転換させます。残業を減らし、作業スペースは有効利用でき、業務エラーの心配を解消できます。

2020年から未来へ

保有する機械性能を特徴とするのは企業努力ではありません。
機械はあくまでも道具であり、使い手次第で新たな商品やサービスが生まれることを自覚し実践しています。
従業員が高度な技術、新たな技術、新たなサービスを模索、追求し続ける企業風土がこれまで業務で得られた賜物であると自負しています。

2020年4月、当社は60周年を機に、デジタルサービスへの強化を図ります。

お客様からこれまで頂戴しました厚い信頼を、これからも変わらず頂けますように、時代の変化に準じたサービスを提供してまいります。

「変わらないために、変わり続けること」を社内スローガンとして、皆様のお役に立つべく邁進してまいります。