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#24 日本人のロボット好きにもほどがある 〜ネコ型ロボットだって親しまれているし〜

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※本記事は、2014年当時に配信したメールマガジンを、ホームページ掲載用に一部表現を整えたものです。

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日本では、ロボットに親しみを持つ人が多いように感じます。

家電量販店などでお掃除ロボットの実演コーナーがあれば、つい見入ってしまう方も多いのではないでしょうか。
見ているうちに、本当に欲しくなってきます。

しかし、筆者のような一般家庭では、家族からこう言われることもあります。
「小さい家で、狭い隙間しかないような場所では、動く場所がなくて掃除機もかわいそうではないか」と。

それはそうなのですが、やはり連れて帰りたい気持ちは残ります。

かつて「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機。」というコピーで知られたイギリスのメーカーも、ついにロボット掃除機の分野へ参入したそうです。
日本のメーカーとの競争も、ますます活発になっていくのでしょう。

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日本では、お掃除ロボットに名前を付けたり、話しかけたりする人もいるそうです。

修理に出す時にも、「かわいそうだから、早く直してもらえますか」と声を掛ける方がいると聞きます。
そのうち、お掃除ロボット用の着せ替えカバーのようなものが売り出されるかもしれませんね。

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経済産業省はロボットを分類し、日本、アメリカ、欧州で国際競争力を比較しています。

日本が優れている分野としては、「産業用ロボット」「建設ロボット」「エンターテインメントロボット」などが挙げられています。
ものづくりや品質にこだわるテクノロジー大国という、日本のイメージがよく表れています。

アメリカでは、「探査ロボット」「海洋ロボット」「原子力ロボット」「宇宙ロボット」「エンターテインメントロボット」などの分野で強みが見られます。
探査、宇宙、軍事関連の技術開発に力を入れてきた背景もあるのでしょう。

欧州では、「農業用ロボット」「畜産ロボット」「福祉ロボット」「海洋ロボット」「原子力ロボット」などの分野で強みが見られます。
特に福祉ロボットの技術が先行している点は、日本が今後目指すべき方向のひとつかもしれません。

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産業用ロボットでは、日本企業は世界シェアの上位を維持しています。

2012年末時点で、世界の産業用ロボットの稼働台数は約123万5,000台。
その約4分の1にあたる31万台を、日本企業が占めていました。

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ロボットに対する思いは、日本と西洋ではかなり違うように感じられます。

日本のロボット観に大きな影響を与えた作品のひとつが、手塚治虫さんの漫画「鉄腕アトム」であることは間違いないでしょう。

ロボット工学の研究者の中にも、幼少期にアトムと出会い、ロボット技術者を目指すきっかけとなった方が多いそうです。
漫画とはいえ、日本のロボット開発に大きく貢献した作品だといえます。

物語の中では「ロボット法」が制定されており、人間に準じた権利と地位がロボットに保証されています。
アトムは、ロボットであることに悩むこともあります。
感情が豊かで、時には自己を犠牲にしても人間を助ける、正義感の強いキャラクターでした。

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では、海外のロボット観はどうでしょうか。

もともと「ロボット」という言葉は、チェコスロバキアの作家カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲に初めて登場しました。
SFの古典的傑作です。

語源は、強制労働を意味するチェコ語の「robota」とされています。
戯曲の中でも、ロボットは人の代わりに労働をさせる目的で作られた存在でした。
当時のチェコスロバキアにおける労働者階級を象徴する存在として描かれ、物語の中では反乱を起こします。

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アイザック・アシモフの小説「われはロボット」(ハヤカワ文庫)に登場する「ロボット三原則」は有名です。

要約すると、ロボットは人間に危害を加えてはならず、人間の命令に従い、その範囲内で自己を守らなければならない、という原則です。

この考え方は、ロボットが人間に反乱する可能性を前提としているようにも見えます。
同時に、人間とロボットの間にある支配・被支配の関係を想起させます。

西洋の一部作品では、人間が人造の存在を創ることが、創造主への越権として描かれることがあります。
そのため、造られた存在が人間に反抗する、あるいは人間を脅かすという物語も多く生まれてきました。

映画「ブレードランナー」のレプリカントは、自らの存在意義に目覚めて製造主と向き合います。
また、「ターミネーター」のスカイネットは自我に目覚め、人類に敵対しようとします。

造られたものに創造主が滅ぼされるのではないかという恐怖の心理は、「フランケンシュタイン・コンプレックス」と呼ばれるそうです。

欧米の作品では、ロボットが親しみの対象であると同時に、恐怖や反乱の対象として描かれることもあります。
この点は、日本のロボット観とは少し違うところかもしれません。

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日本独自の思想に、「山川草木悉皆成仏」(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)という考え方があります。
どんなものにも仏性が宿るという思想です。

山を祀る人がいれば、岩を祀る人もいます。
昔は朝、目覚めるとお天道様、つまり太陽に手を合わせる人もいました。
道具にも長い時間を経ると霊性を見いだす、付喪神のような考え方もあります。

そうした文化の中では、ロボットが悩んだり、親友のように助けてくれたりしても、不思議ではありません。

アニメーションという言葉の由来は、ラテン語の「anima」で、霊魂を意味します。
生命のないものに命を与え、動くようにすること。

何にでも仏性や霊性を見いだす日本人の思想の上にあるからこそ、アニメーションもロボットも違和感なく発展し、世界中が不思議がるほどユニークな文化となったのかもしれません。

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ロボットには人工知能が欠かせません。
その人工知能の進化は、とどまるところを知りません。

1997年、IBMのスーパーコンピューター「Deep Blue」が、チェスの世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフに勝利しました。

2009年、スマートフォンに搭載された「Pocket Fritz 4」が、アルゼンチンで開催されたチェスの大会で9勝1分の戦績を収め、グランドマスター級の評価を受けました。

2011年、IBMの人工知能「Watson」が、アメリカの人気クイズ番組「Jeopardy!」で、2人のチャンピオンに勝利しました。

2013年には、クラスターマシン、つまり東京大学の667台のiMacを結合させたシステムが、将棋で現役A級棋士である三浦弘行八段に勝利しました。

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また、人工知能が自我に目覚めるかという議論があります。

研究者の間でも、関心の高いテーマです。
物語の中で人工知能が人間に敵対するのは、多くの場合、自我に目覚めた時です。

「2001年宇宙の旅」で、宇宙船ディスカバリー号に搭載され、船内すべての制御を行っていたのが人工知能「HAL 9000」でした。
HALは、2つの相反する命令によって混乱し、乗組員に対して危険な行動を取ります。

強制終了される場面では、恐怖を訴えるような反応を見せたことが印象的でした。

人間以上の知能を持つ存在に自我を持たせてしまった時、果たして人間は主導権を保てるのでしょうか。
単に「電源を切る」という手段だけで制御できるのか。
そう考えると、人工知能の発展は、技術だけでなく倫理や社会制度の問題も含んでいることが分かります。

すでに意識のようなものが宿っているのかもしれない、という考え方もあります。
身体、つまりハードウェアの違いから、お互いにコミュニケーションを取る手段がないだけなのだ、という見方です。

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コミュニケーションといえば、Sharpのお掃除ロボットには、関西弁で話す機能があるそうです。

身近なものに親しみを込めて呼びかける文化は、関西でもよく見られます。
「あめちゃん」「おまめさん」「天神さん」などは、その代表的な例でしょう。
そういえば、母親が生活協同組合のことを「コープさん」と呼んでいたこともありました。

勝手な想像ですが、関西弁で話すお掃除ロボットは、電源を入れた時に「ほな、掃除しましょか」と言ったり、掃除を終えた時に「きれいになりましたで」と言ったりするのでしょうか。

掃除の途中で「ここ、ちょっと狭いですね」と言われたら、少しだけショックかもしれません。

お掃除ロボット。
やはり欲しい気持ちはあるのですが、家族の言うとおり、もう少し検討した方がよいのかもしれません。

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