お役立ち情報#41 ユニバーサルデザインの時代が来る!
ユニバーサルデザインの必要性が高まっています
スマートフォン、Webサイト、申込書、パンフレット、案内表示など、私たちは日々さまざまな情報に触れています。 しかし、使う人の年齢、視力、色の見え方、言語、文化、身体特性、利用環境が異なれば、同じ情報でも「読みやすさ」「分かりやすさ」「操作しやすさ」は大きく変わります。
たとえば、スマートフォンを片手で操作する場合、画面上部のボタンに指が届きにくいと感じる方がいます。 これは個人の問題ではなく、利用者の体格、手の大きさ、利き手、利用姿勢などを考慮した設計が必要であることを示しています。
ユニバーサルデザインは、できるだけ多くの人が、できるだけ同じように利用できる状態を目指す考え方です。 すべての人に完全に同じ体験を提供することは簡単ではありませんが、情報の受け取りにくさや操作のしにくさを減らすことは、企業や自治体の情報発信において重要な取り組みです。
ユニバーサルデザインとは
年齢・言語・身体特性・利用環境の違いを前提に、使いやすさを設計する考え方です
ユニバーサルデザインとは、文化、言語、国籍、年齢、性別、体格、利き手、障害の有無などにかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすいように、製品・サービス・情報・環境を設計する考え方です。
「すべての人に完全に同じ使いやすさを提供する」という意味ではなく、利用者の多様性を前提に、見えにくい、読みにくい、分かりにくい、操作しにくいといった障壁をできるだけ減らしていくことが重要です。
多様な利用者を前提にする
視力、色の見え方、手の動かしやすさ、理解しやすい言語や表現は人によって異なります。
情報を受け取りやすくする
文字サイズ、行間、色のコントラスト、図版、説明文を調整し、内容が伝わりやすい状態にします。
操作や記入の負担を減らす
ボタンの大きさ、入力欄の余白、記入例、導線設計などにより、迷いや誤操作を減らします。
ユニバーサルデザインは、特定の人だけに向けた配慮ではありません。結果として、すべての利用者にとって分かりやすく、使いやすい情報設計につながります。
ユニバーサルデザインの必要性が高まる背景
高齢化、インバウンド、デジタル利用の拡大により、情報を届ける相手はさらに多様化しています
企業や自治体が情報を届ける相手は、年齢、言語、文化、身体特性、利用端末、利用環境の面で多様化しています。 そのため、作り手にとって分かりやすい資料であっても、受け手にとっては読みづらい、操作しづらい、誤解しやすいということがあります。
高齢化の進行
小さな文字、低いコントラスト、複雑な説明文は、情報取得の妨げになる場合があります。
訪日外国人の増加
多言語表記、ピクトグラム、やさしい日本語など、言語や文化の違いを踏まえた情報設計が求められます。
デジタル利用の拡大
スマートフォンやWebサイトでは、画面サイズ、操作方法、支援機能への対応を前提にした設計が重要です。
企業の信頼性向上
分かりやすい説明や誤解を生みにくい表示は、顧客対応品質やブランド信頼の向上にもつながります。
| 項目 | 現在の状況 | 情報設計での確認ポイント |
|---|---|---|
| 高齢化 | 令和7年版高齢社会白書では、日本の高齢化率は29.3%とされています。 | 文字サイズ、行間、コントラスト、記入欄、説明文の分かりやすさを確認します。 |
| インバウンド | 2025年の年間訪日外客数は42,683,600人となり、年間で過去最多を更新しています。 | 多言語表記、ピクトグラム、地図・案内表示、文化差による誤解の有無を確認します。 |
| スマートフォン利用 | iPhoneなどの端末には、文字サイズ変更、VoiceOver、カラーフィルタ、コントラスト調整などのアクセシビリティ機能があります。 | Webサイトやアプリ側でも、文字拡大、読み上げ、タップ領域、色だけに依存しない表示を考慮します。 |
印刷物で確認したいユニバーサルデザインのポイント
印刷物では「見やすいか」「理解しやすいか」「行動しやすいか」を確認します
パンフレット、申込書、通知書、帳票、案内チラシなどの印刷物では、見た目の美しさだけでなく、情報を受け取る人が内容を正しく理解し、迷わず行動できるかが重要です。
特に、申込書や通知物などは、読み間違い、記入漏れ、問い合わせ増加につながる可能性があるため、文字、色、レイアウト、説明文、記入欄の設計を丁寧に確認する必要があります。
- 01 文字サイズが小さすぎないか
- 02 読みやすい書体を使用しているか
- 03 行間・字間・余白が適切に確保されているか
- 04 色だけで重要情報を区別していないか
- 05 背景と文字のコントラストは十分か
- 06 記入欄のサイズや記入例は分かりやすいか
- 07 問い合わせ先や期限などの重要情報が見つけやすいか
- 08 図版・アイコン・ピクトグラムの意味が伝わりやすいか
外部認証や利用者検証を行う場合、校正段階で文字サイズ、余白、色使い、説明文などを調整することがあります。その結果、当初の想定よりページ数、紙面サイズ、修正作業量、印刷費用が変わる場合があります。
外部認証を活用する場合の考え方
目的に応じて、対象物・評価範囲・スケジュールを確認することが重要です
ユニバーサルデザインへの取り組みを客観的に示したい場合は、第三者による認証制度や検証制度を活用する方法があります。 認証ごとに対象物、評価基準、審査方法、費用、必要期間が異なるため、制作前の段階で確認しておくことが大切です。
メディア・ユニバーサルデザイン
主に印刷物などを対象に、利用者本位の見やすさ・伝わりやすさを確認する認証制度です。
ユニバーサルコミュニケーションデザイン
「わかりやすさ」を第三者の視点で評価し、情報伝達品質を確認する認証制度です。
カラーユニバーサルデザイン
色覚特性の違いを踏まえ、より多くの人に情報が伝わりやすい配色・表示になっているかを確認します。
実利用者ユニバーサルデザイン
実際の利用者の行動や体験を重視し、使いやすさや分かりやすさを検証する認証制度です。
認証取得そのものを目的にするのではなく、「誰に、何を、どのように正しく伝える必要があるか」を明確にしたうえで、必要な認証・検証を選定することが重要です。
ユニバーサルデザイン対応の進め方
完成後に見た目だけを調整するのではなく、企画段階から設計することが重要です
UD対応は、完成後に文字を大きくしたり、余白を広げたりするだけでは十分ではありません。 企画段階から利用者像、情報量、媒体、導線を整理しておくことで、手戻りや追加費用を抑えやすくなります。
STEP 01 対象となる利用者を整理する
高齢者、外国人、色覚特性のある方、初めて手続きする方など、情報を受け取る人の状況を整理します。
STEP 02 情報の優先順位を決める
必ず伝える情報、補足情報、問い合わせで対応できる情報を分け、紙面や画面上での見せ方を整理します。
STEP 03 文字・色・レイアウトを設計する
文字サイズ、行間、配色、図版、余白、入力欄、見出し構造を調整し、色だけに依存しない設計にします。
STEP 04 確認・検証を行う
制作者だけで判断せず、実際の利用シーンに近い状態で確認します。必要に応じて外部認証や利用者テストを検討します。
STEP 05 運用後に改善する
問い合わせ内容、記入ミス、離脱箇所、利用者からの声を確認し、次回改訂時に改善します。
当社で支援できること
見やすさ・分かりやすさに配慮した印刷物や情報設計をサポートします
当社では、パンフレット、帳票、申込書、案内チラシ、通知物などについて、文字サイズ、書体、レイアウト、色使い、情報量、記入しやすさに配慮したデザインをご提案できます。
海外の方向けの情報発信が必要な場合は、翻訳や多言語表記の整理もご相談いただけます。また、外部認証を検討される場合は、対象物、スケジュール、費用、修正範囲を確認したうえで、必要な準備を整理します。
- 印刷物の見やすさ確認
- 文字サイズ・行間・余白の調整
- UDフォントの活用
- 色使い・コントラストの確認
- 申込書・帳票の記入しやすさ改善
- 図版・アイコン・ピクトグラムの整理
- 多言語表記・翻訳対応
- 外部認証に向けた事前相談
「見た目を整える」だけでなく、「相手に正しく伝わる」ことを重視した情報設計をご提案します。
CONTACT
印刷物・情報設計のUD対応をご検討の方へ
パンフレット、帳票、申込書、案内チラシ、多言語対応、外部認証の検討など、用途や対象者に応じてご提案いたします。
※iPhone、VoiceOver、Siriは、Apple Inc.の商標です。iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
