#29 2016年、チャンスはそこに

2016年、チャンスはそこに

電気を選んで買う時

4月から、電気の一般家庭向けの販売が自由化となります。
東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故から5年目。復興には時間がかかっていますが、この事故から学んだこともあります。電力供給の脆弱さがそのひとつでした。

日本人ってタフな人種だと思います。粘り強いと言いますか、忍耐力がある、骨があります。転んでもタダ起きるだけの人種ではありません。
ご推察のとおり、普段はなーんも考えていない私ですら、「日本人とは?」なんて考えちゃ う、お正月マジック。

というわけで、5年の時を経て、電力が自由化。安定供給ができるようになれば良いと思います。7兆5,000億円の電力小売市場が解放されます。いろいろな分野の企業が参入し、電気を自由に販売できるということは、私たち消費者にとっても、どの電気事業者から購入するかを選ぶことができるということ。

大手電力会社がどう守りきるか、新規参入企業がどう切り崩していくか、プロモーション合戦も見ものです。
私たちは購入先をしっかりと選ばなければいけませんね。
火力発電は二酸化炭素が出るので地球に優しくないし、原子力発電も、使用済みの核燃料を考えると、これも地球に優しくない。悩ましいところ。サービスが良いという理由だけで選びたくはないですし。そりゃ、サービスが良けりゃ、良いに越したことはないし。

って今、「どないやねん」という声が聞こえましたが、これは神が「御ツッコミ」なされた声でしょうか。それとも、あなたの心の声?
まあ、結局は日本人で良かったと思います。日本人同士、繋がっていることに安心を感じる国民性ですから。

なんでもかんでも、インターネットに繋がるって

「繋がる」と言えば、いろんな家電がインターネットに繋がります。
昨年は「スマート家電」が出始めた年でした。「IoT」(Internet of Things)(「モノ」がインターネットにつながること)、この技術は産業の分野で先行していたそうです。製造ラインで稼働状況を監視して、異常のある部品を早期に発見することで故障を未然に防ぐという「予防保全」の仕組みです。飛行機へ応用すれば事故も防止できます。
家電製品がぞくぞくとインターネットに接続されると、異常通知だけではなく、利用時間や室温など周囲の情報が読み取られて、データセンターに蓄積され分析されます。帰宅時間に合わせてエアコンが作動するとかは当たり前、他メーカーの製品の間で情報を共有して、連携し活用できるようになります。
人間である私よりも、家電の方が賢くなっていくようです。なーんか、悔しい。

人工知能が人間の知能を超える時が間近に

「賢くなる」と言えば、人工知能の発達がすさまじいです。
既に、グーグルやフェイスブックなどは、巨額をかけてAI(人工知能)の開発を進めています。
トヨタ自動車株式会社は今年シリコンバレーにAI研究の新会社を設立します。200人の研究者の確保を目指すそうなので、人材争奪戦が始まります。
「ディープラーニング」という情報解析の手法が人工知能発達に大きな刺激を与えています。判断基準をコンピュータ自身が見つけ出します。人間が決めたルールでは限界があって、この手法でコンピュータは飛躍的に進化します。人よりも優れているところは、学習するとコンピュータ同士の知識の共有が早いということ。
人間の知能をAIが超えるポイントを「シンギュラリティ」(技術的特異点)というそうです。
私なんぞは、この言葉すら覚える自信がありません。それは自信を持って言えることです。 時代の進化が速すぎます。

QRやARはもう古いの?

「速すぎる」といえば、IT技術の進化です。
パナソニック株式会社は可視光を引き金にして情報を発信する「光ID」プラットフォームサービスを4月から開始します。
「QR」は二次元バーコード、「AR」は写真から、情報を提供できます。
「光ID」は可視光線から、情報を提供できるそうです。
「AR」は画像を読み取るのに対象に近づく必要がありましたが、「光ID」はLED光源にスマートフォンのカメラをかざすだけで、離れたところからでも素早く読み取ることができます。
ショーウィンドウの間接照明や看板の照明、デジタルサイネージなどで利用することができます。
「AR」を覚えたばかりなのになぁ。ふぅーって感じ。
でも、頑張って、時代について行かなくちゃ。
けど、とりあえず、私に合った話題はないの?

箸休め

えー、「サザエさん」が掲載されてから今年で70周年だそうです。
24歳で登場しましたから、今年で94歳。5月には福岡市に「サザエさん通り」ができるそうです。
「ちびまるこちゃん」はテレビ化されて今年で30周年。まるこちゃんは1965年生まれですから、今年で51歳。
「仮面ライダー」が今年で戦い続けて45周年。
このバッタの改造人間が登場したのが、1971年。バッタの改造人間って言っても、決してバカにして言ってるんじゃなくて、本当にバッタの改造人間という設定なんです。
当時、笑福亭松之助さん(さんまさんの師匠です)は「砂糖壺をかぶって、オートバイに乗って」と形容していましたね。(落語「テレビアラカルト」より)。
砂糖壺といってもピンとこないでしょうが、昔、調味料はそれぞれ壺に入っていたそうです。(私だって知りませんから、そんな古いこと。)
当時、「仮面ライダースナック」が発売されて、子供がキャラクターカード欲しさにたくさん買ったけど、お菓子は食べきれないから、捨ててしまうという社会問題も起きましたね。

「新名神高速道路」で渋滞解消!

「社会問題」といえば、道路の渋滞も問題です。
渋滞による経済損失は年間12兆円と言われています。
関西では、「新名神高速道路」が今年中に開通する見通しとなりました。
神戸JCTから箕面を経て高槻へ、大津、亀山、四日市を通って名古屋市へと抜ける道路です。今回の設計は、東日本大震災クラスを考慮した耐震仕様となっています。
この開通により、中国道や宝塚トンネル付近の渋滞が緩和されます。
人やモノが動けば経済は活性化されます。
スムーズな移動手段は欠かせません。
今、函館が開発ラッシュ!

スムーズな移動手段

「スムーズな移動手段」といえば、「北海道新幹線」が3月26日に開業されます。
新函館北斗から東京までが約4時間で結ばれます。新幹線の名称は「はやぶさ」と「はやて」。新幹線延伸により道内に年間で観光客が約9万7千人、ビジネスマンが約3万2千人増えると予想されています。年間約136億円の経済波及効果があると試算されています。(日本政策投資銀行北海道支店の発表)
道南では「第二の開港」と呼ばれています。
「北陸新幹線」は2015年のヒット商品番付1位に選ばれました。金沢市内のホテルは予約ができないほどの観光客であふれています。
北海道も外国人旅行者の北海道スキーブームが追い風となって、金沢のように観光客がたくさん訪れてくれると良いですね。
ついこの間までは、北へ帰る人の群れは誰も無口だったそうです。海鳴りだけを聞いていたそうですから。

新幹線は日本の技術の象徴です。トンネル掘削技術も世界一です。
九州新幹線開通で、新関門トンネルを通った時はある種の感慨がありました。きっと、青函トンネルを抜ける時も感動できる体験になるでしょう。
そんな、世界一の体験をするために、一度は新幹線で北海道へ行ってみましょう。
だって日本人だもの。