Useful Contents お役立ち情報 #77

カスタマバーコードの割引率変更とは? 法人の郵送コスト対策【2026年10月】

  • 公開日:
2026年10月のバーコード付郵便物の割引率変更と企業の郵送コスト対策

2026年10月1日から、バーコード付郵便物の割引率が変更され、請求書や通知書、ダイレクトメールなどを大量に発送する企業では、郵送コストが増加する可能性があります。

今回の改定では、定形郵便物と通常はがきの割引率が3%から1%へ、往復はがきは1.5%から0.5%へ引き下げられました。1通当たりの差は小さくても、発送量によっては年間で大きな負担増につながります。

郵便物の仕様や発送方法、印刷・封入封緘の工程を見直すことで、郵送コスト全体の削減につながります。

この記事では、割引率の改定内容と郵送コストへの影響を具体例とともに解説し、活用できる割引制度やコスト削減の方法をご紹介します。

2026年10月のバーコード付郵便物の割引率変更

今回の改定対象となる「バーコード付郵便物」には、配達先の情報を表す「カスタマバーコード」が使用されています。まずは、その役割と仕組みをご紹介します。

カスタマバーコードとは

カスタマバーコードとは、郵便番号や住所の一部など、配達先を示す情報を一定の規則でバーコード化したものです。封筒やはがきの宛名面などに印字され、郵便局での機械による区分・仕分けに利用されます。

封筒やはがきの宛名面に表示されるカスタマバーコードの例

このカスタマバーコードを所定の条件に従って表示した郵便物を、一定の通数以上まとめて差し出すことで割引を受けられる制度が「バーコード付郵便物」です。今回の改定は、この制度の割引率に関するものです。

2026年10月1日からの変更内容

改定前後の割引率を比較すると、定形郵便物・通常はがきは3%から1%へ(2ポイント減)、往復はがきは1.5%から0.5%へ(1ポイント減)引き下げられました。

バーコード付郵便物の割引率2026年10月1日改定
郵便物の種類改定前改定後
定形郵便物3%1%
通常はがき3%1%
往復はがき1.5%0.5%

※広告郵便物・区分郵便物の割引を受ける場合に加算されるバーコード付郵便物の割引率も変更されています。

割引を受けるための主な条件

バーコード付郵便物の割引を受けるには、原則として対象の郵便物を同時に1,000通以上差し出す必要があります。郵便物の形状・重量・料金支払方法などにも条件があるため、バーコードを表示するだけで割引になるわけではありません。

割引率の引き下げにより郵送コストが増加します。すでに利用している場合は、変更後の割引率で年間の郵送費がどの程度増えるのかを確認しておきましょう。

割引率変更による企業への影響額

発送通数によって変わる年間の負担増

では、割引率の引き下げは、実際の郵送費にどのくらい影響するのでしょうか。定形郵便物の基本料金を1通110円とすると、3%から1%への変更による割引額の差は、計算上1通当たり2.2円です。毎月同じ通数を発送する場合の概算を次の表にまとめました。

割引率変更による影響額の概算定形郵便物・基本料金110円の場合
月間発送通数月間負担増年間負担増
1,000通2,200円26,400円
5,000通11,000円132,000円
10,000通22,000円264,000円
30,000通66,000円792,000円
50,000通110,000円1,320,000円

※基本料金110円×割引率差2%×発送通数による試算です。

年間の影響額を概算する計算式 基本料金 × 割引率の差 × 月間発送通数 × 12か月

発送月によって通数が変わる場合は、年間の対象通数を使用します。

月間10,000通の場合の計算例 110円 × 2% × 10,000通 × 12か月 = 264,000円

定形郵便物の基本料金を110円とした場合の概算です。

実際の影響額を確認するには

負担の増加は、郵便物の種類や重量、ほかの割引制度の利用状況などによって異なります。自社の条件に沿って計算するため、次の情報を整理しておくと比較しやすくなります。

  • 月間・年間の発送通数
  • 郵便物の種類と重量
  • 利用中の割引制度
  • 1回当たりの差出通数
  • 発送日と到着希望日
  • 印刷・封入封緘・発送の委託範囲

発送を外部に委託している場合は、適用されている割引や差出方法を委託先に確認するとよいでしょう。現在の条件が分かれば、次に紹介するほかの割引制度を利用できるかどうかも検討できます。

法人が利用できる主な郵便料金の割引制度

郵便物の内容や差出条件に合う制度を選ぶ

割引率変更の影響を確認したら、現在の発送方法に適した制度を利用できているかを見直します。法人が利用できる割引制度はバーコード付郵便物だけではありません。ただし、制度ごとに対象となる郵便物や必要な差出通数、事前準備が異なります。

法人向けの主な郵便料金割引制度
制度主な対象・最低差出通数確認したい条件
バーコード付郵便物所定の定形郵便物・はがき/同時1,000通以上郵便物の仕様、料金支払方法、対象となる通数
区分郵便物郵便区番号ごとに区分する郵便物/同時2,000通以上区分方法、差出通数、送達日数の余裕
広告郵便物広告を主目的とする郵便物/同時2,000通以上事前承認、広告内容、区分方法、送達日数
郵便区内特別郵便物同一郵便区内宛ての一定条件を満たす郵便物/料金区分等により異なる配達区域、対象郵便局、差出通数、郵便物の仕様

※表は各制度の代表的な条件を要約したものです。例外や追加条件があります。適用可否・料金は差出前に日本郵便の最新案内でご確認ください。

条件によっては割引制度を組み合わせられる

割引制度は、必ずしも一つだけを選ぶものではありません。広告郵便物や区分郵便物の要件を満たし、さらにバーコード付郵便物の条件にも適合する場合は、所定の割引率が加算されます。そのため、現在の差出方法で併用できる条件がないか確認することも大切です。

一方、請求書や納品書、広告を主目的としない通知書などは、原則として広告郵便物の対象外です。割引率の高さだけで判断せず、送る内容に合った制度を選ぶ必要があります。

送達日数の条件にも注意する

さらに、区分郵便物や広告郵便物には、送達日数に余裕を持たせることを条件とする割引もあります。請求書の支払期限や通知書の案内日程に影響しないよう、必要な到着時期と合わせて比較することが重要です。

制度を検討する際は、まず郵便物の内容と差出通数が条件を満たすか確認し、そのうえで発送日や事前の区分作業に無理がないかを検討します。

郵送コストを削減する5つの方法

利用できる割引制度を見直すことは重要ですが、それだけが郵送コストを抑える方法ではありません。発送日をまとめる、不要な郵便物を減らす、印刷や封入の工程を見直すなど、現在の発送方法にも改善の余地があります。ここでは、取り組みやすい5つの方法を紹介します。

郵送コストを見直すための5つのポイント

01適用されている割引制度を確認する

まずは、現在利用しているバーコード付郵便物や区分郵便物、広告郵便物などの割引を、改定後の条件で確認します。郵便物の内容や発送通数に変更がある場合は、ほかに適用できる制度がないかも合わせて比較します。

02発送日をまとめられないか検討する

次に確認したいのが発送日です。部署や営業所ごとに少しずつ発送している郵便物をまとめられれば、1回当たりの差出通数が増え、割引制度の通数条件を満たせる可能性があります。

ただし、単に同じ日に差し出せばよいわけではありません。郵便物の種類や仕様、差出条件をそろえられるか、発送期限に影響がないかも確認します。

03不要な発送を減らす

差出方法の見直しと並行して、発送する通数そのものを適正化することも大切です。送付先データを定期的に確認し、重複や住所変更などによる不要な発送が発生していないかを調べます。

  • 同一人物・同一住所への重複発送
  • 転居などにより変更された住所
  • 宛先不明で返戻された住所
  • 送付対象から外れた宛先

例えば、毎月10,000通のうち100通が不要な発送だったとすると、郵便料金を1通110円とした場合、それだけで月11,000円相当です。発送を減らせれば、用紙や封筒、印刷・封入にかかる費用の削減にもつながります。

※割引のない定形郵便物(1通110円)を仮定した単純例です。

04郵便物の仕様を見直す

郵送コストの削減には、郵便物の仕様や同封物の見直しも有効です。例えば、記載内容を整理して用紙枚数を減らす、複数の案内をまとめる、不要な同封物を省くといった方法があります。これにより、用紙代や封入作業費などを抑えられる場合があります。

ただし、用紙枚数を減らしても、重量帯が変わらなければ郵便料金は下がりません。また、印刷仕様によっては費用が増える場合もあるため、必要な情報や読みやすさを維持しながら、印刷費・資材費・郵便料金を総合的に比較することが重要です。

05発送までの工程を見直す

最後に、郵便局へ差し出すまでの作業も見直してみましょう。宛名データの処理、印刷、封入封緘、仕分け、差出準備を社内で行っている場合は、それぞれに担当者の作業時間がかかります。工程をまとめたり、外部委託の範囲を見直したりすることで、負担を軽減できる場合があります。

割引によって郵便料金が下がっても、そのための仕分け作業が大幅に増えれば、総コストの削減効果は小さくなる可能性があります。料金と作業負担を合わせて比較することが大切です。

郵便経費の見直しに役立つ資料

郵便経費削減マニュアルをダウンロードできます

バーコード付郵便物・区分郵便物・広告郵便物などの割引制度や、郵便・配送費用を見直すための情報をまとめたマニュアルをご用意しています。

郵便経費削減マニュアルを見る
郵便経費削減マニュアルのサムネイル

郵便物の種類別に考えるコスト削減

発送する内容に合わせて改善策を選ぶ

ここまでの5つの方法は、すべての郵便物に同じように当てはまるわけではありません。請求書とダイレクトメールでは、発送日を動かせるかどうかも、利用できる割引制度も異なります。郵便物の種類ごとに、見直しやすい項目を整理すると次のようになります。

郵便物別のコスト見直し例
郵便物主な特徴検討する項目
請求書・利用明細発行日や支払期限が決まっている帳票の集約、印刷仕様、封入封緘工程
契約・重要通知記載内容や送付時期に制約がある対象者データ、発送手順、必要な送付方法
ダイレクトメール発送日を比較的調整しやすい広告郵便物の利用、区分、発送日の集約
会員向け定期案内一定の間隔でまとまった通数が発生する差出通数、印刷・発送スケジュール、重複発送

例えば、支払期限が決まっている請求書は、発送日を集約するよりも帳票の仕様や封入封緘工程の見直しが適している場合があります。一方、ダイレクトメールは発送時期を調整できることも多く、広告郵便物の適用条件を確認する余地があります。

このように郵便物ごとの事情を踏まえて改善策を選んだうえで、最終的には郵便料金と発送にかかる費用を合算し、全体として効果があるかを確認する必要があります。

郵便料金だけでなく発送業務全体を見直す

郵送にかかる費用をまとめて把握する

郵便料金が安くなっても、印刷費や封入封緘の作業費が増えれば、全体のコスト削減につながらないことがあります。郵送費を比較する際は、郵便局への支払額だけでなく、データ処理、印刷、用紙・封筒、封入封緘、仕分け、差出準備まで含めて確認します。

データ処理、印刷、封入封緘、仕分け、発送までの流れ

月間10,000通を発送する場合の費用構成例

実際にどのような費用が発生するのか、月間10,000通を発送する場合を例に整理しました。次の金額は説明用の仮定ですが、郵便料金以外の費用も合わせることで、見直す対象が明確になります。

月間発送コストのモデルケース仮の金額・割引適用前
費用項目月間費用
印刷・用紙・封筒代150,000円
封入封緘・発送準備の人件費相当80,000円
郵便料金1,100,000円
月間総コスト1,330,000円

※金額は試算用の概算です。郵便料金は定形郵便物1通110円を基準とし、各種割引の適用状況によって実際の金額は異なります。印刷費・資材費・人件費も仮定の金額で算出しています。

社内作業と外部委託は同じ範囲で比較する

費用の内訳が分かったら、現在の社内作業を継続する場合と、外部委託する場合を同じ条件で比較します。その際は、データ処理、印刷、封入封緘、仕分け、差出準備など、どこまでの業務を含んでいるかをそろえることが重要です。社内担当者の作業時間を見落とすと、正確な比較が難しくなります。

今回の割引率変更は、郵送費を見直す一つのきっかけです。変更による負担増を確認し、適用できる割引制度を検討したうえで、発送通数や郵便物の仕様、作業工程まで視野に入れることで、継続的なコスト削減につながります。

発送通数・郵便物の種類・現在の作業範囲などを整理しておくと、郵便料金と発送業務全体の両面から、改善できる部分を検討できます。当社では、データ処理から印刷・封入封緘、発送まで一貫して対応しており、業務範囲に応じたご相談も承っています。

関連サービス

関連お役立ち記事

参考情報

CONTACT

郵送業務のコスト・運用を見直したい方へ

現在の発送通数や郵便物の仕様、作業工程を確認し、データ処理から印刷・封入封緘・発送まで、運用に合わせた見直しをご提案いたします。

お電話でのお問い合わせ0120-995-744平日 9:00〜17:30(土日祝を除く)
フォームでのお問い合わせお問い合わせ
AUTHOR 野中 萌花 (株)コーユービジネス

普段何気なく使っている7桁の郵便番号。実は、現在の形式になったのは1998年2月のことです。それまでは3桁または5桁で、郵便物の仕分けをより効率的に行うため、7桁の郵便番号が導入されました。

郵便番号は単なる住所の補助情報ではなく、大量の郵便物を正確に届けるための大切な仕組みの一つです。毎日のように目にする7つの数字にも、郵便の効率化に向けた工夫が隠されています。