販促ツールの費用対効果とは? DM・チラシ・Web施策の比較方法をわかりやすく解説
販促ツールを選ぶ際は、制作費や発送費の安さだけでなく、問い合わせや受注など、目的とする成果につながったかを確認することが大切です。
DM、チラシ、パンフレット、Web広告、メール配信などは、それぞれ役割や費用のかかり方が異なります。初期費用を抑えられても成果が少なければ、1件あたりの費用は高くなるため、金額と成果の両方を比較する必要があります。
今回は、販促ツールの費用対効果を判断するための指標や計算例、紙媒体とWeb施策の使い分け、DM・圧着はがきの効果を高めるポイントをご紹介します。
販促ツールの費用対効果とは
投じた費用に対して、どのような成果や利益が得られたかを確認する考え方
費用対効果とは、販促活動にかかった費用に対して、どの程度の成果が得られたかを評価する考え方です。問い合わせ数、資料請求数、来店数、申込数、受注数など、施策の目的によって確認する成果は変わります。
費用対効果を確認する指標には、問い合わせ1件あたりの費用を表す問い合わせ獲得単価(CPL)、受注1件あたりの費用を表す受注獲得単価(CPA)、売上に対する販促費の効果を見るROAS、利益に対する投資効果を見るROIなどがあります。
| 指標 | 確認できること | 基本的な計算方法 |
|---|---|---|
| 問い合わせ獲得単価(CPL) | 問い合わせを1件獲得するためにかかった費用 | 販促費 ÷ 問い合わせ数 |
| 受注獲得単価(CPA) | 受注を1件獲得するためにかかった費用 | 販促費 ÷ 受注数 |
| ROAS | 販促費に対して、どの程度の売上が得られたか | 施策による売上 ÷ 販促費 × 100 |
| ROI | 販促費を差し引いた後に、どの程度の利益が残ったか | (施策による粗利益 − 販促費)÷ 販促費 × 100 |
施策による利益は、対象となる販促施策で得られた粗利益から販促費を差し引いて求めます。通常の売上全体ではなく、対象施策を経由して得られた粗利益や、施策によって増加したと考えられる粗利益をもとに計算します。
売上だけを見ると、商品原価や販促費を差し引いた後に利益が残っているかを判断できません。施策の目的に応じて、問い合わせ数、受注数、問い合わせ獲得単価、受注獲得単価、粗利益、ROIなどを組み合わせて確認します。
販促ツールは「安く作れるか」だけでなく、「目的とする成果を、適切な費用で獲得できたか」を基準に評価することが大切です。
主な販促ツールの特徴を比較する
媒体ごとの役割と、費用対効果を見る際のポイントを確認しましょう
販促ツールには、それぞれ向いている目的があります。新規顧客への認知拡大、既存顧客への再アプローチ、店舗集客、商談時の説明補助など、目的によって適した手法は異なります。
DMや圧着はがきは、届けたい相手を絞り、個別の情報を掲載できる点が特徴です。Web広告やメール配信は、配信後のアクセスやクリックを比較的早く確認できます。媒体の費用だけでなく、対象者の絞りやすさや効果測定の方法まで含めて検討することが重要です。
| 販促ツール | 主な特徴・向いている目的 | 費用対効果を見る際のポイント |
|---|---|---|
| DM | 宛名付きで個別に届けられるため、既存顧客や見込み顧客への案内、休眠顧客の掘り起こしに活用できます。 | 発送数だけでなく、配達数、返戻数、Webアクセス、問い合わせ、受注までを確認します。 |
| 圧着はがき | はがき形式で情報量を確保しながら、個別情報や案内内容を外から見えない状態で送付できます。 | 通常はがきや封書と比較し、情報量、加工費、郵便料金、反応数のバランスを確認します。 |
| チラシ | 地域や商圏に向けて広く配布でき、店舗集客、イベント告知、地域販促に適しています。 | 配布地域や配布方法ごとに、来店数、クーポン利用数、問い合わせ数などを比較します。 |
| パンフレット | 商品やサービスの情報をまとめて伝えられ、商談、展示会、営業活動で活用できます。 | 直接受注だけでなく、商談化率、説明時間の短縮、営業資料としての利用期間も考慮します。 |
| Web広告 | 配信対象を設定でき、Webサイトや申込フォームへの誘導に適しています。 | 表示数、クリック率、コンバージョン数、獲得単価、ROASなどを確認します。 |
| メール配信 | 既存の配信リストに低コストで案内でき、定期的な情報提供やフォローに活用できます。 | 配信数だけでなく、到達率、開封率、クリック率、問い合わせや申込への移行率を確認します。 |
費用対効果を見るときに確認したい指標
施策が届いてから受注に至るまでの流れを数値で確認します
販促ツールの費用対効果を把握するには、制作費や発送費だけでなく、どれだけ相手に届き、どの程度の反応があり、最終的に何件の受注や申込につながったかを確認する必要があります。
確認する指標は、施策の目的によって異なります。新規問い合わせの獲得と、既存顧客の再購入促進では、成果として扱う行動も変わります。施策を始める前に、何を成果とするのか、どの数値を分母とするのかを決めておきましょう。
- 到達数 相手に届いた件数 DMの配達数、チラシの配布数、メールの到達数、Web広告の表示回数やリーチ数などを確認します。
- 反応数 行動が発生した件数 Webアクセス、クリック、問い合わせ、資料請求、来店など、施策後に発生した行動を数えます。
- 反応率 到達数に対する反応の割合 反応数を到達数で割り、施策を受け取った人のうち、どの程度が行動したかを確認します。
- 成約率 問い合わせや申込から成果に進んだ割合 問い合わせから受注、申込から契約など、どの段階を分母とするかを決めたうえで算出します。
- 問い合わせ獲得単価(CPL) 問い合わせ1件あたりの費用 販促費を問い合わせ数で割り、問い合わせを1件獲得するためにかかった費用を確認します。
- 受注獲得単価(CPA) 受注1件あたりの費用 販促費を受注数で割り、受注を1件獲得するためにかかった費用を確認します。
- ROI 利益に対する投資効果 施策による粗利益から販促費を差し引いた利益を販促費と比較し、投じた費用に見合う利益が残ったかを確認します。
DMの場合は、発送件数だけでなく、宛先不明などで戻ってきた返戻数も記録しておくと、顧客データの見直しや次回の発送精度向上に役立ちます。
紙媒体とWeb施策は組み合わせて活用する
紙媒体とWeb施策は、どちらか一方だけで完結させるのではなく、それぞれの強みを活かして組み合わせることで、紙面を見た後の行動や反応経路を確認できます。
STEP 01 ターゲットを決める
既存顧客、休眠顧客、見込み顧客など、誰に届ける施策なのかを明確にします。
STEP 02 紙媒体で接点をつくる
DM、圧着はがき、チラシなどを活用し、キャンペーン内容やサービスの価値を伝えます。
STEP 03 Webへ誘導する
二次元コード、専用URL、キャンペーンコードなどを掲載し、Webサイトや申込フォームへ誘導します。
STEP 04 反応を記録する
アクセス数、問い合わせ数、申込数などを記録し、次回の訴求内容や送付対象の見直しにつなげます。
紙媒体は手元に残りやすく、Web施策はアクセスや申込などの反応を記録できる点が強みです。両方の役割を分けることで、認知から行動までの導線を設計できます。
DM・圧着はがきの費用対効果を高めるポイント
送付対象を分ける
全員に同じ内容を送るのではなく、購入履歴、契約状況、地域、会員ランクなどで対象を分けることで、それぞれの関心や状況に合った訴求を行えます。
一人ひとりに合わせた内容にする
バリアブル印刷を活用すると、宛名、顧客番号、ポイント数、商品情報などを対象者ごとに出し分けられます。顧客情報に応じた案内を届けることは、反応率の改善を図る方法の一つです。
内容に合わせて形状を選ぶ
情報量が多い場合は封書、短い案内を目に留めてもらいたい場合ははがき、個別情報を保護したい場合は圧着はがきなど、目的に応じて形状を選びます。
反応を確認できる導線を入れる
二次元コード、専用URL、申込コードなどを掲載すると、紙媒体を見た後の行動を確認できます。送付対象や媒体ごとにURLを分ければ、どの案内から反応があったかを比較できます。
印刷・発送前の確認が、不要な費用や未着の削減につながります
DMの費用対効果を考える際は、紙面の内容だけでなく、宛名データ、印刷仕様、加工方法、郵便条件、発送時期まで確認する必要があります。
- 宛名データの重複や住所不備を確認する
- 返戻された宛先を次回の発送リストから見直す
- 情報量に合わせて、形状を選ぶ
- 重量やサイズを確認し、郵便料金を含めて比較する
- キャンペーン期間から逆算して発送日を決める
- 送付対象ごとに計測用URLや申込コードを分ける
費用対効果の計算例と事前に確認したい項目
費用と成果を同じ表にまとめると、施策の採算を確認できます
販促施策にかかる費用は、印刷仕様、用紙、加工内容、発送件数、郵便料金、Web誘導の有無などによって変わります。総額だけでなく、どの項目に費用がかかっているかを把握したうえで、問い合わせや受注などの成果と比較します。
以下は、DMを5,000件発送した場合の仮の計算例です。算出方法を確認するための例としてご覧ください。
| 項目 | 仮の数値 | 確認内容 |
|---|---|---|
| DM発送件数 | 5,000件 | 対象となる顧客リストへ発送した件数 |
| 販促費 | 600,000円 | 制作、印刷、宛名印字、加工、郵便料金などの合計 |
| Webアクセス数 | 250件 | DMに掲載した二次元コードや専用URLからのアクセス |
| 問い合わせ数 | 50件 | フォーム、電話、申込コードなどから確認できた反応 |
| 受注数 | 10件 | 問い合わせ後に受注へ進んだ件数 |
| 受注1件あたりの粗利益 | 75,000円 | 売上から商品原価や仕入費などを差し引いた粗利益 |
| 施策による粗利益 | 750,000円 | 75,000円 × 10件 |
問い合わせを1件獲得するために、12,000円の販促費がかかった計算です。
受注を1件獲得するために、60,000円の販促費がかかった計算です。
販促費を差し引いた後に150,000円が残り、販促費に対して25%の利益が得られた計算です。
販促費を回収するには、受注1件あたりの粗利益が75,000円の場合、8件の受注が必要です。
実際に計算する際は、制作会社や印刷会社へ支払う費用だけでなく、自社内で発生する原稿作成、データ準備、問い合わせ対応、営業活動などの費用を含めるかも決めておきます。同じ条件で継続して記録することで、施策ごとの比較が可能になります。
施策前に費用項目と成果条件を確認する
| 項目 | 確認する費用・条件 | 確認する理由 |
|---|---|---|
| 送付対象 | 発送件数、対象リスト、抽出条件、重複の有無 | 対象条件が広すぎると、反応が期待できない相手への発送費が増える場合があります。 |
| 制作・印刷費 | デザイン、原稿調整、校正、用紙、色数、印刷部数 | 同じ部数でも、紙面構成や用紙、印刷方式によって費用が変わります。 |
| データ加工・宛名印字費 | データ整形、重複確認、宛名プリント、可変印字 | 入稿データの状態や出し分ける内容によって、必要な作業が異なります。 |
| 加工・封入費 | 圧着加工、折り、封入封緘、検査、区分作業 | 形状や封入点数、検査方法によって加工費が変動します。 |
| 発送関連費 | 郵便料金、重量、サイズ、発送方法、差出条件 | 印刷費だけでなく、1通あたりの発送費を含めて総額を比較する必要があります。 |
| Web誘導 | 二次元コード、専用URL、申込コード、フォーム | 紙媒体を見た後の反応を確認するため、計測方法を施策前に決めておきます。 |
| 成果条件 | アクセス、問い合わせ、申込、来店、受注、粗利益 | 何を成果として扱うかを決めておかないと、施策後に評価基準がぶれる可能性があります。 |
販促ツールを選ぶ前に決めておきたいこと
- 誰に届ける販促施策なのかを明確にする
- 問い合わせ、来店、受注などの成果指標を決める
- 問い合わせ率や成約率を計算する際の分母を決める
- 紙媒体とWeb施策の役割を分ける
- 反応元を確認できる仕組みを用意する
- 施策ごとの費用と成果を同じ条件で記録する
- 返戻や未着を記録し、発送リストを更新する
- 結果をもとに送付対象や訴求内容を見直す
販促費の総額だけでは、施策の良し悪しは判断できません。費用の内訳、問い合わせ数、受注数、粗利益を同じ施策単位で記録し、次回の媒体選定や送付条件に反映することが重要です。
当社で対応できること
印刷物の制作から宛名印字、加工、発送まで一括して対応します
コーユービジネスでは、DM、圧着はがき、チラシ、パンフレットなどの印刷物制作に加え、宛名プリント、データ加工、封入封緘、圧着加工、発送代行まで対応しています。
送付対象、掲載する情報量、発送件数、納期などを確認し、はがき、圧着はがき、封書などから用途に合った仕様をご提案します。宛名や会員情報、案内内容を対象者ごとに変更するバリアブル印刷にも対応可能です。
紙媒体からWebサイトへ誘導する場合は、二次元コードや専用URLを掲載するための紙面設計もご相談いただけます。専用ページ、申込フォーム、アクセス解析などについては、ご希望の内容を確認したうえで対応範囲をご案内します。
- DM・圧着はがき・チラシなどの印刷物制作
- 宛名データの加工・重複確認
- 宛名プリント・バリアブル印刷
- 封入封緘・圧着加工・発送代行
- 二次元コードや専用URLを掲載する紙面設計
- 送付対象や目的に合わせた印刷・発送仕様の提案
印刷仕様や発送方法だけでなく、送付後にどの数値を確認するかまで決めておくと、次回施策の対象者、紙面内容、発送条件を検討する際の判断材料になります。
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