宛名プリントで文字化けが起こる原因と確認ポイント
宛名プリントの文字トラブルは、事前確認で防げます
挨拶状、通知物、ダイレクトメールなどの宛名プリントでは、氏名・会社名・住所といった重要な情報を正確に印字する必要があります。
しかし、データ作成時の環境と出力時の環境が異なる場合、文字コード、フォント、OSのバージョン差などにより、文字化けや字形の違いが発生することがあります。
画面上では正しく表示されていても、実際のプリント時に想定と異なる文字で出力されると、宛名の誤表記や企業名の表記違いにつながる可能性があります。
特に、人名漢字、旧字体、異体字、外字を含む宛名データでは、事前に出力条件を確認し、必要に応じて出力見本を確認しておくことが大切です。
宛名プリントでは、「データ上は正しい」だけでなく、「出力後も正しく印字される」ことが重要です。文字コードやフォント環境を確認し、事前にトラブルを防ぐ体制づくりが品質向上につながります。
宛名プリントで文字化けが起こる主な原因
文字コードの違い
Shift_JIS、UTF-8、EUC-JPなど、データ作成時と開封時の文字コードが異なると、文字が別の記号や読めない文字列に変わることがあります。
フォントの違い
作成側と出力側で使用しているフォントが異なると、同じ文字でも見た目が変わる場合があります。宛名印字では、特に人名漢字で問題になりやすい項目です。
OSやフォントのバージョン差
OSやフォントのバージョンが異なると、同じ文字コードでも表示される字形が変わることがあります。古い環境と新しい環境が混在している場合は注意が必要です。
外字・異体字の扱い
旧字体、異体字、外字で登録された文字は、環境が変わると正しく表示・印字できない場合があります。特に宛名データでは、氏名や住所の漢字に注意が必要です。
JIS2004による字形の違いにも注意
文字化けではなく「字形が変わる」ケースもあります
文字化けというと、読めない記号に変わってしまう状態をイメージしがちです。しかし、宛名プリントでは「読めるけれど、字の形が違う」というトラブルもあります。
2004年にJIS漢字コード表が改正され、JIS X 0213:2004、いわゆるJIS2004が制定されました。この改正により、従来のJIS90と比べて、例示字形が変更された文字があります。
たとえば、「辻」「逢」「葛」などは、環境やフォントによって表示される形が変わることがあります。画面上では問題ないように見えても、プリント時にお客様が想定していた字形と異なる形で出力されると、クレームにつながる可能性があります。
| 区分 | 起こること | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 文字化け | 文字が記号や読めない文字列に変わる | 文字コード、データ形式、取り込み方法を確認します。 |
| 字形違い | 読めるが、想定していた字の形と異なる | OS、フォント、JIS2004対応の有無を確認します。 |
| 外字欠落 | 外字部分が空白や別文字になる | 外字ファイル、画像化、PDF化、代替文字の指定を確認します。 |
| 異体字の置換 | 旧字体や異体字が標準的な字形に置き換わる | 顧客名簿の登録文字と出力見本を照合します。 |
宛名プリントでは、「読めるから問題ない」と判断できない場合があります。特に氏名・会社名・地名は、字形の違いがそのまま品質上の問題になるため、出力見本で確認することが大切です。
宛名印字で特に注意したい文字
人名・地名・会社名に含まれる漢字は、事前確認が必要です
宛名データには、一般的な文章ではあまり使わない漢字が含まれることがあります。人名、地名、法人名、部署名などは、正確さが求められるため、文字の扱いに注意が必要です。
人名漢字
「髙」「﨑」「濵」「𠮷」など、氏名に使われる漢字は環境によって表示できない場合があります。
地名・住所
地名に含まれる旧字体や異体字は、住民票や正式住所と異なる印字になると問題になりやすい項目です。
会社名・団体名
法人名の漢字や記号が置き換わると、相手先の正式名称と異なる表記になる可能性があります。
大量の宛名プリントでは、すべての文字を目視で確認することは現実的ではありません。そのため、事前に文字コード、フォント、外字、異体字の扱いを決めておくことが重要です。
プリント依頼前に確認しておきたい項目
宛名プリントを外部へ依頼する場合は、データを渡す前に、作成環境・使用フォント・外字の有無・出力見本の確認方法を整理しておくと安心です。
CHECK 01 OSのバージョン情報を確認する
Windows、MacなどのOS種別だけでなく、バージョンも確認します。作成側と出力側で環境が大きく異なる場合、字形やフォントの扱いが変わることがあります。
CHECK 02 使用しているフォント名を確認する
MS明朝、MSゴシック、游明朝、游ゴシック、メイリオなど、使用フォントを確認します。指定フォントが出力環境にない場合、別フォントに置き換わる可能性があります。
CHECK 03 フォントのバージョンを確認する
同じフォント名でも、バージョンが違うと字形が異なる場合があります。特に過去データを再利用する場合は、以前の出力環境と現在の環境を確認します。
CHECK 04 外字・異体字の有無を確認する
外字を使用している場合は、外字ファイルの受け渡しが必要になることがあります。異体字や旧字体を含む宛名は、対象リストを事前に共有しておくと確認しやすくなります。
CHECK 05 出力見本で確認する
文字コードやフォントを確認していても、最終的には出力見本での確認が重要です。特に人名・会社名・住所は、本番出力前にサンプルを確認することをおすすめします。
宛名プリントをプリント業者へ依頼する場合
データ作成環境と出力環境をそろえることが、文字トラブルの予防につながります
宛名プリントでは、制作した側とプリントする側で、できるだけ同じ条件の出力環境を用意することが重要です。しかし一般企業で、複数のOSやフォント、バージョン違いのPCを準備するのは簡単ではありません。
そのため、宛名データを外部へ依頼する場合は、OSのバージョン、使用フォント、フォントのバージョン、外字・異体字の有無を伝え、必要に応じて出力見本を確認できる体制にしておくと安心です。
- 宛名データの文字コード確認
- 使用フォントの確認
- 外字・異体字の確認
- 出力見本による事前確認
- 可変印字データの取り込み確認
- 宛名印字後の封入・発送対応
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