労働力不足に知恵を絞ろう!

労働力不足に知恵を絞ろう!

生産年齢人口(15〜64歳の働き手)の不足が大きな問題になっていますね。

解決方法は二つ。
労働力を増やす。生産性を上げる。
これが簡単なようで、難しいのです。

一人の労働時間を増やそう、「そうだ社員をこき使おう!」
こんな安直な方法だと社員がさらに減ってしまいます。
(労基法第35条違反となれば、会社も直属の上司も罰則を受けます。
また、違法行為を繰り返すとブラック企業に認定されてしまいます)

誰もが働きやすい会社にすることが、本当の近道。
無理して車道を渡れば、事故に遭いますからね。

そして、もうひとつが無駄を省いて生産性を上げる。
さらにIT技術などを駆使して生産性を上げる。

各社は必死のパッチです。(注:精魂込めて注力するという意:関西地方で日常的に使用されている表現)

では、各社はどのようなIT技術で取り込んでいるのでしょうか?

コンビニ無人化作戦

経済産業省は人手不足を補うために「無人コンビニ」の導入実験を行っています。
商品に貼り付けられたICタグを非接触で読み取る仕組みです。
年明けからローソンの店舗で実験を始めています。
3年以内に実用化して2020年の東京オリンピックに間に合わせるつもりです。

――東京オリンピックのテーマは「おもてなし」。
労働力不足の中、人が「おもてなし」に注力するためのBPO施策のひとつが「無人化」なのだと思います。
――「おもてなし」にだって、切実なウラがあるのです。

カジュアル衣料ブランドのGUもセルフレジを20店舗で導入しています。
お客様が商品をボックスに入れるとICタグが瞬時に読み取られます。
画面に商品名・価格・合計金額が表示されて確認できます。

ICタグって高そうです。商品に貼るのもコストがかかりそうだし。
コンビニのように商品単価が安いと費用が合わないような。
と思ってインターネットを検索していますと、大日本印刷株式会社のニュースリリースページに、

現在のRFIDの価格帯は10円台で、そのコストが導入の障壁となっています。
こうした状況に対して今回DNPは、2020年までに単価5円以下、2025年に1円のRFIDの実現を目指して(以下省略)

と記載されていました。 (RFIDとは帯ICタグのことです)

コストパフォーマンスのロードマップも見えて来ているようですね。

「Amazon Go」が攻めてくる

米アマゾンが運営する次世代型の無人店舗「Amazon Go」は、レジが存在しません。
お客様が商品を持ってお店の外に出ると自動的にインターネット上で課金されるという仕組みです。
AI(人工知能)が複数のカメラで商品を認識して画像のデータベースと照合しています。
きっと、カメラの数が半端ないのでしょうね。

アマゾンが得意とするのがレコメンデーション・システム(おすすめ)です。
害虫スプレーをちょっと見ただけなのに、次の日に「私って害虫スプレーマニアなの」っていうくらいに、各メーカーを紹介してくるっていうアレです。
お客様の好みや購入履歴から、先読み在庫ができます。

またお客様の場所からお店までの誘導ができますから、土地代の安い裏通りにお店を出しても大丈夫です。

「Amazon Go」の利用条件はアプリがいること、電子マネーかクレジットカード決済であること。
これはちょっとハードルですね。今後の課題となりそうです。

――「Amazon Go」は現代の黒船だと怖がられています。
トランプが鎖国政策を取ろうとしている国から黒船が来るというのは、何ともややこしい話ですね。

ファミリーマートの無人化戦略は

ファミリーマートが考える無人化は狙いが大きく違います。
おにぎりやお弁当の自動販売機です。
設置場所が戦略的。高層オフィスビル、地下鉄の構内、高速道路のパーキングエリアなどコンビニに行きづらい場所へ設置します。

――本来のコンビニエンス(便利)を尖らせた企画ですね。
不便な場所で、お店と同じものが買えるのってちょっと便利です。
この「ちょっと便利」のさじ加減が上手だと思います。

マクドナルドの「タッチパネル・オーダー・システム」

マクドナルドがセルフレジの導入に向けて実験を開始しています。
お客様がタッチパネルで注文するとオーダーが厨房に届きます。
お客様はカウンターでレシートを渡して、バーガーを受け取ります。

注文を受ける人材を減らすことができます。
注文を聞き違えることも無くなります。

――タッチパネルは他の飲食店で経験済みですから抵抗なく使えそうです。
お客様が自分の間合いで注文できるのがいいですね。
対面だとなんだか慌てちゃって、同じものばかり注文しちゃったりしますし。

ハンバーガー

すかいらーくの「セルフレジ」

株式会社すかいらーくはレジ作業の時間を減らすために、セルフレジの導入テストを実施。
「ジョナサン」「ガスト」「バーミヤン」などでテストしています。
お客様は出口にあるATMのような機械で、伝票のバーコードをリーダーでスキャニングします。
お会計金額が表示されて支払い方法を選択します。
クレジットカードか電子マネーが選べます。現金払いは有人レジでの対応となる場合もあるようです。

 

レンタルソフト店「ゲオ」にもセルフレジが登場しています。
無印良品、ソフト販売店HMVなどでも試験導入を実施しています。

建設現場の無人化技術

日本建設業連合会によると2014年に343万人いた技能労働者の数は2015年には216万人に減るという予測をしています。
国土交通省はこれを問題視し、昨年(2016年)を「生産性革命元年」としました。
解決策として、IT技術を生かした生産性向上を促進させようとしています。

 

鹿島建設株式会社は、建設機械の自動化技術「クワッドアクセル」を開発。
大分川ダム工事で日本初の自動ダンプカーの導入試験を実施。
「運搬」と「荷下ろし作業」の自動化に成功しました。
操作はタブレットで行います。設定をすれば、自動ブルドーザ、自動振動ローラも連動して、運搬から整形、転圧といった一連の作業を繰り返し行うことができます。

大型機械をタブレットで操作するなんて、SFが現実となってきたようですね。
ちなみに鉄人28号を操作するのに正太郎少年が使っていたリモコン装置は変な形をしていました。って聞いたことがあります。二つのレバーだけで操作をしていました。って聞いたことがあります。

 

国土地理院ではドローンで測量ができるように、「公共測量マニュアル」を作成し、測量業者が安全に実施できる環境を整えて、生産性向上を図ろうとしています。

ショベルカー

危機こそが好機

2025年には日本の人口は約1億2,114万人まで減少し、生産年齢人口が7000万人まで落ち込むと予測されています。(国立社会保障・人口問題研究所)

日本を追いかけるように、世界中の国々の高齢化が進んでいます。

今こそ「現代の産業革命」が必要です。

18世紀半ばに起こった「産業革命」は、機械化が世界を大きく変えました。
機械化を促進したのが、歯車に長けたスイスの時計職人だったと言われています。
イギリスに端を発した「産業革命」は世界中に広がりました。

現代の産業革命を担うのは、IoT、認識技術、ビッグデータ、ドローンを使いこなすIT技術者たちです。

今、日本がこの危機を必死のパッチで乗り越えて、
そして日本人が世界の未来を切り開く存在であってほしいと強く思っています。

日本人

 

(参考)
ライブドアニュース「ローソンが「無人コンビニ」の実験をスタート 東京オリンピックへ向け」
日本経済新聞「東京五輪で無人コンビニ 電子タグ導入実験」
ライブドアニュース「ユニクロ系企業でセルフレジ導入へ 「究極の人員削減」が始動?」
ダイアモンドオンライン「無人コンビニ「Amazon Go」は日本の流通業界を席巻するか」
あさがくナビ「「無⼈ファミマ」倍増予定 ニーズは街の中にある」
excite.ニュース「マクドナルドのセルフレジ導入実験に絶賛の嵐」
大人んサー「ファミレス初の「セルフレジ」は業界に何をもたらすのか すかいらーくGが試験導入」
ライブドアニュース「ゲオ、無人の自動レンタル機「GEO BOX」開始」
産経ニュース「建設現場、進む自動化 技能労働者の高齢化進み「成り立たなくなる」 鹿島、ダム工事に無人ダンプ投入」

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正太郎少年のリモコン